★第五話★ 銀ピカ百円とギザ十と十分の一と間接キス!?前編だと!?
題名が変だがまあ、気にするな。
僕が書いてるわけじゃない。
文句だったらファントムに言ってくれ。
僕はこんな展開にしたことを文句として宣言する。
流川が僕の家…というか僕の叔母が経営している金星に住んでいるということがバレ、幼馴染であるかおりが学校に転校してきてから一週間だ。
いい加減流川が住んでいるということが全校に知り渡った。
もう、なるようになれといった感じ。
「僕は一体どうすればいいのだろう?」
昼食を勇一と一緒に食べている。
不意にこの言葉が出てしまった。
しまった〜!!!!
「何がだ?」
ほら、来た。
あ〜あ、僕の人生で最大の汚点だ……。
こんなやつの前でどうすればいい?とか言ったら絶対食いついてくることは分かってる。
「……なんでもない」
「おいおい、俺たち親友だろ?」
「お前たちと親友になった覚えはない」
「ひどいな〜」
いらないものは切り捨てる。
それが社会だ。
なんで僕はいきなりこんなマジメなんだ……。
ポジティブに行こう!!うん!そうしよう!
「おい柳沢!ちょっと来なさい!!」
…………三点リーダ多いな〜。
来る!!きっと来る!!きっと来る!!
ギャ〜!!!貞子じゃ〜!!
頭の中はパニック状態。
勇一が僕の頭をぐらぐらさせてる!?
やめろ頭が痛くなるだろうが!
流川に呼ばれたので仕方なく僕は走って流川にもとに行く。
幸いにも昼食を食べ終わっていた。
よかった、よかった。
って言っても流川に呼ばれること自体不運だな。うん。
「なんか用?」
「あんたさ100円持ってる?」
「そりゃあ持ってるけど……」
「貸してくれない?」
「まあ、いいけど……ちゃんと返ってくるんだろうな?」
「あ、当たり前じゃない!」
「とかなんとか言って十分の一になって返すなんてお約束はなしだよ?」
「分かってるわよ。早く貸してよ!」
僕は財布から百円を取り出す。
なんと発行は今年の五月つまり今月だ。
だから超銀ピカだ!!
かなり値打ちあるぞ!!
綺麗だ……この百円額に入れて飾りたい。
「なに、百円を名残惜しそうに見てるのよ!」
流川に銀ピカ百円をひったくられた。
さらば……十円になって返ってくるなよ。
ギザ十だったら許すけどな。
「サンキュ!!」
流川を僕に礼を言うと一目散に駆けて行った。
まさに電光石火だ。
ピ○チュウとかピ○ューじゃないよ。
もしそうだったら僕なんか十万ボルトで今頃はあの世で両親と再会してるだろうよ。
おっとイケない。ブルーになるところだった。
そんなことを思っているとかおりが近づいてきていた。
「ねえ月斗、さっき雪恵とすれ違ったんだけど何かあったの?すごい得したって顔してたけど……」
「いや、ただ百円貸してやっただけだけど………畜生!!僕の銀ピカ百円が!!!!」
僕は貸した後ようやく公開の念が現れた。
百円だぞ!!百円!!
十円ガムが十個も買える!
あたりが出たらもう二、三個が買えるだろ!
「ふ〜ん……たぶんあれは雪恵の昼食代になるわよ」
「マジ?」
「マジ……雪恵今日弁当持ってくるの忘れたって言ってたから」
「返してくれるのかな?」
半分もう見込みはないな。
あ〜十円でいいから返して欲しい。
ギザ十だったら喜ぶよ。
「返してくれるんじゃない?十円になったりして(笑)」
いや、(笑)じゃねえよ!!
いや、ここは冷静になろう。
かおりに文句を言ってもしょうがない。
本人に言わなければ!!
「よし、行くぜ!!来い勇一!!」
僕は勇一の首根っこをつかんでひきづった。
「い、いたい!!痛いぞ!!月斗」
知るか!
ちなみに何故勇一を連れて行くのかは僕でもわからん。
「私も行くわ」
「よし来い!!!」(野球じゃないよ)
あとからかおりもついてきた。
教室に戻るとそこには他の女子たちと楽しそうに話しながらメロンパンを二つ食べている流川がいた。
僕にはどこぞの悪魔に見えた…。
ちなみに両目とも2.0だ。
目良いな…僕。
「流川!!返すお金が百円の十分の一の十円になるなんてことはないよな?」
「な、ないわよ!!ちゃんと百円を返すわ」
そのとき最悪のタイミングで他の女子が…
「あれでも雪恵さっき十円にして返すって言ってたと思うけど…」
そういった瞬間雪恵は言った女子を睨んだ。
いや、怖いだろ。
睨まれた女子もビクッ!!ってなってるし……。
????
それどころじゃない!!今の女子は確かに十円にして返すって言ったぞ!!
おい待て!!これは問い詰めねば!!
「どういうことかな流川雪恵さん!?」
対して流川をギクッ!!といった感じだ。
表情以外さっきの女子と変わらないのは気のせいだ。
「……」
黙り込んだ。
そしてメロンパンを口に運ぼうとしたので先に一口僕が食べた。
「ああっ!?」
「うん、うまいなこれ…」
「ち、ちょっと何食べてんのよ!」
「いいだろ半分ちょいは僕のお金だし」
我ながら黒いな。
そう思いつつ缶ジュースに手を伸ばす。
僕の好きなファ○タグレープだ。
「やっぱファ○タはグレープに限る!オレンジとか邪道だ!」
しかし、みんな唖然としている。
な、なんだろう?
この冷めた空間は?
勇一が思い空気を壊した。
「お、お前……その缶空いてたよな?」
「ああ?空いてたけどそれが何か?」
意味が分からない。
「いや、つまり…その……なんだ…その缶流川も飲んだよな?」
「当たり前だろ?だってこれ流川のファ○タグレー……プ?」
……し、しまった!?
「月斗……あんた見ないうちに大胆になったわね〜」
かおりを見るが半分引いている。
僕は片手に持っているファ○タブレープの缶を見つめている。
「もう、いい加減気づけよ!」
勇一が怒る。
いや、気づいてるわボケ!
「つまり間接キスってこと!!分かった!?」
「分かってるそんなことは!!」
イ、イザ○ク?
こんなセリフを言っていたような気がした。
どうでもええわ!
「あんた覚えてなさいよ!!」
「百円返して〜」
もうこう叫ぶしかなかった。
案の定僕と流川が間接キスをしたということは一週間もかからずにクラス中に広まった。
続く!!(もう、勘弁して〜)