新世紀エヴァンゲリオン 皆が居る未来のために
プロローグ
大地に残されたのは赤い海と赤い空・・・・・。
「どうしてこんなことになるんだよ!!??」
この大地に残っていたただ一つの生物・・・・・・碇シンジは叫んだ。
「畜生・・・・・クッソォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!」
叫んだって何も変わらない・・・・・・・分かっているのにシンジは叫ぶ。
叫ばないと気がすまないのだ。
すべて終わったことなのだ。
日にちが経った。年月がないと言っても過言ではない、この世界。
「生きているのが馬鹿らしくなってきたな・・・・・・」
シンジは赤い海に入った。
「いっそうこのまま溺れ死んじゃおうかな・・・・」
シンジの頬に一筋の涙が流れる。
「アスカ・・・綾波・・・・ミサトさん・・・リツコさん・・・加持さん・・・・皆・・・・会いたいよう・・・・・・・」
『会いたいのか?』
頭に響いた声・・・・・。
「誰だ?」
『会いたいのか?本当にもう一度?』
「ああ、会いたい。もう一度会いたいんだ!!」
『・・・・・・・なら、もう一度やり直すんだな』
「やり直すってもう無理だよ・・・・世界は滅んでしまったんだ」
その時よくアニメとかで出てきそうな空想上の動物・・・・・龍が現れた。
「あなたは一体誰?」
『我が名はフェイス・・・・・・使徒に限りなく近い者・・・』
「使徒に!?」
『その通りだ。お前に我の力を全て与える。』
「それでどうしろと?」
『さあな・・・・・あとは自分で考えるんだな』
フェイスと名乗った龍は青い光になった。
『うまく行けばあの始まりのときに戻れるかもしれないな』
「えっ!?それってどういう・・・・・・」
青い光はシンジの中に入っていった。
その後のシンジの容態はかなり激変していった。
頭が割れるように痛い。吐き気がする。
「はぁはぁはぁ・・・・・クッ・・・・うっ・・・・がはっ!!」
終には血を吐いてしまった。だが、それも三日ぐらいすれば収まっていた。
そして二年後。
「よし、準備は整ったし、力も自在に操れるようになった。もうこんな過ちは必ずしない。
『碇君・・・・』
「あ、綾波!?」
『行ってしまうのね・・・・』
「ああ、俺はもうこんな世界は二度と見たくない・・・だから俺は行く。皆を守るために・・・・」
『一つだけ約束して』
「えっ何?」
『違う世界の私も幸せにして・・・・・』
「・・・・当たり前じゃないか・・・・約束するよ」
『・・・ありがとう・・・そしてさようなら・・・・・・』
「ああ、さようなら。いやまたね!!」
『!!・・・・・ええ、また・・・・』
そう言うと声は聞こえなくなりシンジは時空に穴を開けてこの赤い世界から旅立った。