新世紀エヴァンゲリオン 皆が居る未来のために

第一話 すべての始まり

             

シンジが目覚めるとすべてが始まった場所・・・・・第3新東京市の駅前にいた。

「ここから、すべてが始まったんだ・・・・」

シンジは自分の手のひらを自分の顔の前に持ってきて握りしめながら

「今度こそ、皆を守ってみせる!!」

そう呟いた。

するとシンジの方へミサイルが飛んできたがシンジには当たらずにその横にあるマンションの残骸らしきものに当たった。

「良かった。この世界でもドラゴンフィールドが使えた。」

ドラゴンフィールドとは前の赤い世界でフェイスと名乗っていた龍から授かった力を応用して生み出した。

そんなことをシンジが思っているとシンジの前に青いルノーが止まった。

「碇シンジ君ね?」

「あ、はい」

「早く乗って!!」

「はい!!」

シンジは持っていた荷物を持ってルノーに飛び乗った。

その後新幹線顔負けのスピードで使徒の下から離れていった。

 

「分かりました。予定通り発動いたします」

ネルフの発令所にいる国連の男が電話に答えながら言った。

 

「葛城さん、飛行機が離れていってますけど・・・・」

「まさか、NN地雷を使うわけ!?」

ミサトはそう叫ぶとシンジに覆い被さった。その瞬間使徒サキエルがいる下の地面が跡形もなく吹き飛んだ。

シンジとミサトが乗ったルノーはかなりの距離吹き飛ばされていた。

「大丈夫だった?」

「はい、なんとか・・・・」

「それは結構・・・」

二人でルノーに手を掛けると

「せーの!!」

二人がかりで車を持ち上げなんとか正常な位置に戻す事ができた。

「ありがとう、シンジ君。あっ自己紹介がまだだったわね私は葛城ミサト、よろしくね」

「よろしくお願いします、葛城さん」

「ミサトでいいわ。こちらこそよろしくシンジ君」

「はい・・・」

その後二人はネルフに向かった。

 

「では後を頼む・・・」

そう言うと眼鏡をかけた男、碇ゲンドウがエレベーターで下りていった。

「参年ぶりの親子の対面か・・・」

そう言った老人、冬月コウゾウは第一種戦闘配置を発令させた。

 

ルノーの中

(なにもなもがちょっとづつづれてる・・・気のせいかな)

シンジはそんなことを考えていた。

「シンジ君、お父さんからID貰ってるでしょ?」

「あ、はい」

シンジはカバンの中に手を突っ込むと自分のIDを探し出してミサトに渡す。

「シンジ君はお父さんの仕事のこと知ってるの?」

「詳しくは知りませんけど人類を守る大事な仕事だと聞いています。」

「そう・・・・・・・」

「でも・・」

「えっ?」

「でも、父さんてそんな顔してませんよね正義の組織なんて・・・・父さんはマフィアのボスの方が似合っていると思います。

ミサトはその時ゲンドウの顔を思い浮かべて思わず吹き出してしまった。

「そ、そんなことはな、無いんじゃない?」

明らかに声が裏返っている。

「ミサトさん・・声が裏返ってますけど・・・・」

「き、気のせいよ。ハハハハ・・・・・」

答える声も完全に裏返っていた。

二人はルノーを降りてネルフの通路を歩いていた。

「おっかしいわね・・・・・・」

ミサトは明らかに迷っていた。

「あ、あのミサトさん、何故地図を持っていて迷うんですか?とっても不思議なんですけど」

「だ、大丈夫よ・・・・システムは利用するためにあるんだから・・・・」

意味不明である・・・・・。

ミサトとシンジはエレベーターを待っている。エレベーターが着くとドアが開いたがそこには先客がいた。

「なにやってたの?葛城一慰」

「あはは、リツコ・・・」

「人手も足りなければ時間もないのよ」

「ごめん!!」

「はぁ」

リツコはため息をつくとシンジに向き直った。

「例の男の子ね?」

「ええ、マルドゥック機関の報告書によるサードチルドレン」

「これが父親似でね、可愛げのないところも」

「ふ〜ん」

リツコは右手を差し出した。

「私はネルフのE計画責任者赤木リツコよ、よろしくねシンジ君」

シンジもリツコの右手を握り返して

「よろしくお願いします」

「シンジ君あなたに見せたいものがあるの着いて来て」

「俺、父さんに会いたいんですけど・・・・」

「時間がないわ」

「そうですか・・・・」

リツコに連れて来られてきて着いた場所は昔絵エヴァ初号機があった第七ケイジだった。だが、そこにはエヴァとは少し違うものがあった。

「こ、これは!?」

(エヴァじゃない・・・一体どういうことなんだ!?)

「驚いた?」

「これは使徒に対抗するために作った合体型ESその名もエヴァンゲリオン・・・・・これはその初号機」

「これが・・・・父の仕事?」

「そうだ・・・・・久しぶりだな」

そこには前いた世界と変わらぬ姿で立っていた碇ゲンドウの姿があった。

「そうだね・・・・・参年ぶりかな?」

「再開を喜び合う余裕はない・・・・出撃だ」

「出撃!?WINGは凍結中でしょ!?・・・・・・まさかIMPULSEを使う気なの!?」

「ほかに道はないわ」

「ちょ、ちょっとレイはまだ動かせないでしょ!!パイロットがいないわよ」

「やめてください・・・」

「えっ?」

「シンジ君?」

二人とも急にシンジが言葉を発したので目を見開いていた。

「ミサトさん偽善ぶるのはやめてください」

「私がいつ偽善ぶったっていうのよ!?」

「あなたがここに俺を連れてきたのは俺を乗せる為でしょ?」

ミサトはそれを言うと黙ってしまった。

「シンジ君乗ってくれるの?」

「はい、ただし条件があります・・・」

シンジはゲンドウを指差して

「あの、ろくでもない父親と話をさせてください」

指を指されたゲンドウはにやりと笑い

「いいだろう・・・」

その後シンジはリツコに言われるままにエントリーソケットに入った。

数々の疑問を抱きながら・・・・・・・

 

次回予告

初めてにも関わらずESであるエヴァンゲリオン初号機・・・・IMPULSEと呼ばれた兵器を操り

第参使徒を撃退した碇シンジ。

だが、シンジはエヴァではないIMPULSEと呼ばれESとも呼ばれたエヴァじゃないけどエヴァに限りなく近いその兵器に疑問を持ち始めていた。

次回第弐話、その名は・・・・IMPULSE

新たな世界を、駆け抜けろIMPULSE!!!